続「際」の攻防
前回は「寝際」について書かせていただきました。
都市大付属の柔道部員は、まだ際の練習をするほどの練習には達していませんが、
週1回指導している淑徳大学では、特にその点に着目して指導を行っています。
最近は多くのことを指導するのではなく「確実に出来ることを確実にこなす」
ように反復練習を徹底して行っています。乱取りはごく僅かです。
その反復練習は、実戦を想定し、よりリアルな状況を設定することが重要です。
ここに色々な工夫が要求されると思っています。
さて、この試合は2007年の東京都高段者大会の映像です。
YouTubeにはアップしていなかったので、改めて掲載させていただきました。
この試合は、最終的に回転式の送襟絞で極めていますが、
その仕掛けは完全に立ち姿勢からです。
なぜ立ち姿勢かといえば、多くの場合、相手が寝姿勢になればまず
亀になって顎を引き、防御に徹します。
そこから首を狙うのは簡単なことではありません。
この映像のように、相手が頭を下げたときなどは絶好のチャンスです。
相手は立ち姿勢で首を守るようなことはしませんから、首は空いています。
そこに素早く手を差し込み、相手を真前に崩してしまえば、容易に寝姿勢に移行できます。
こういった「際」を常に意識して、立ち技乱取りに臨むと良いでしょう。
柏崎先生も著書「寝技で勝つ柔道」で『寝技は立ってしろ』と書かれています。
僕がまだ未熟な頃は、この意味が全く分かりませんでしたが、
例えるならば、こういった展開も「立って攻める寝技」に1つであると言えます。
次回は「亀」について書いていこうと思います。
余談ではありますが、DVD「柔道固技上達法(上巻)」のナレーション収録を行いました。
生まれて初めて、スタジオのようなところに赴き、ラジオパーソナリティがいるような個室で、
映像を見ながらコメントを述べさせてもらいました。
制作段階もいよいよ大詰めとなり、残すは英訳&仏訳を挿入するばかりです。
上巻は基本動作と寝姿勢への移行技術、それにコムロックと袖車絞の収録され、
小学生からトップアスリートまで楽しんでもらえる内容となっています。
ご期待下さい。
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