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2011年3月16日 (水)

アジア形選手権(本番編)

バンコクでは大会当日まで、午前中に1時間の調整練習を行った。

最初の稽古が終わり、ホテルでNHKを見ると・・・・地震のことは別記したい。

海外で特に注意しなければならないのは、日本の畳が約91cm×182cmであるのに対し、
外国製は100cm×200cmであることだ。間合いの取り方に関して調整が必要となる。

また外国製の畳は非常に滑りやすい。
これはすり足が非常にやりやすい反面、滑ってミスをしてしまうこともある。
投技、特に捨身技などを施す際には充分注意が必要だ。

私と髙野先輩(ブログ「指導日記」)は、ハンガリーでの経験を元に海外仕様の間合い調整と、
礼のタイミングだけをしっかり合わせ、軽く合わせる程度に終始した。
この調整方法は結局、本番まで続くことになる。
本当に力の入った演技、本気の演技は本番でしか出せない。
本番以上の演技は練習では決して出せない。我々の持論である。
なぜなら本番で私は本気で極め、髙野先輩は本気で逃げようとするからだ。

シーゲームといわれる東南アジア大会では数年前から形競技(投・柔)が行われている。
今回、シーゲームで採用されていない固の形、講道館護身術、極の形は
参加組数が少なく、予選を行わず決勝での演技一発勝負となった。
固の形は5組によって競われた。

参加組数は少ないが、ライバルのイランは世界でも3位に入賞している。
この時も見事な演技をしていたが、腕緘でミスをしてしまった。
それでも3位なのだから、侮れない相手である。

そのイランは2番手での演技だった。
私が見る限り、抑込技、絞技では完璧に近い演技だった。
相変わらず関節技の完成度がやや低いのと、所作(移動や姿勢)が仰々しいのを
審査員がどう評価するのか、それが気になるところではあった。

そして私達は4番手での登場だった。
まずは終始慌てて演技をしないこと、姿勢、視線、間(時間・距離)に気をつけ、
本気の演技に取り組んだ。

この時、タイは日本の気候とは間逆で暑く、髙野先輩の腰は調子が良かった。
いつもの3割り増しで、逃げの動作が力強い!

腕緘のではほんの僅かにもたついてしまったが、私達の感覚では
ほぼ完璧の演技をすることができ、勝利を確信した。
松井ドン監督も太鼓判を押してくれた。

結局、私達は540点満点中445点で優勝を果たした。
しかし2位になったイランは442点、その差は僅かに3点だった。
P1020197
優勝した喜びよりも、3点差というあまりにも僅かな差に危機感の方が強かった。
大会終了後、小俣幸嗣先生からアドバイスを頂いた。

お前が巧いのは分かってる
でも点数が取れる演技とそれは必ずしも合致していないからな
まだまだ魅せきれてないぞ

日本的な柔道の価値観、形の理合いはもっとも重要視するべき事柄である。
しかし形が競技となり、私達が競技者である以上、勝たなければならない。
つまりは自己満足の演技では駄目だということだ。
例え自分たちの価値観とは相違点があったとしても、外国人審査員が
高得点をつける演技をしていかなければ勝ち抜いていくことは困難だ。
ちょうどそれは、柔道の乱取り試合が直面している柔道の本質と競技柔道の相違点と似ている。

そういった意味で、私達は今後「魅せる演技、勝てる演技」を追求していかなければならない。

2011年は6月にドイツで第3回の世界選手権が開催されるという。
国内選考会も間近に迫っている、休む間もなく、気を引き締め直して連覇を目指したい。

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ちなみに投の形で出場した筑波大の同窓・坂本&横山ペアも優勝、
その他、日本代表は全ての種目において優勝を果たした。

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コメント

まだ産まれないの?
選考会も頑張って、オランダへ行こう!海の神がついている!

投稿: たかの | 2011年3月16日 (水) 07時46分

>たかの
今朝、陣痛が始まったようで、病院に行く用意をしていたら収まってしまいました…
でも一両日中なのは間違いないですね。
男だったら【勲】にします!
この際、オランダも○○スタンも行けるとこまで全部勝ち抜きましょう!

投稿: 小室宏二 | 2011年3月16日 (水) 10時24分

優勝、おめでとうございます!
私のパソコンが壊れて修理中に、たくさんの出来事があったみたいですが、
優勝と第一子誕生、二重の喜びですね!

投稿: こばコージ | 2011年3月26日 (土) 17時08分

>こばコージ
こばコージさんもジョンと組んで、形競技どうですか?!

投稿: 小室宏二 | 2011年3月28日 (月) 00時27分

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