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2010年6月

2010年6月29日 (火)

映画「アウトレイジ」

北野たけし監督作品の映画「アウトレイジ」を観てきました。

以前から北野映画のファンだったのですが、特にこういったバイオレンス分野は
彼の真骨頂と言える作品です。バンバン人が死にます。
殺され方と言ったらもう、けっこうマニアックな場面もあり、
ヨメロックと目を覆いながら観ていました。

この映画は、PVでも判るように全員が悪人のヤクザ映画です。
劇中、怒号が飛び交います。

ぶっ殺すぞてめー

なんだコノヤロー

指詰めろコラ!

落とし前つけろ!

帰りの車中、ヨメロックとも会話も自然と乱暴になります。

帰るぞコノヤロー

なんだコノヤロー

行くぞコノヤロー

本人は気付いていないが、ヨメロックのは下手なA・猪木のモノマネだsweat02

話は変わって、先日は審判を承ってきました。東京都の国体予選です。
梅雨の猛烈な湿気の中、エアコンのない講道館はサウナ地獄のよう。

僕の時代は8人でのトーナメントだったので、すぐに終わりましたが、
今は予選への出場範囲が広がり、またゴールデンスコアも導入されたことから
随分と長く試合が展開されていました。

しかし肩車など足を攻撃することが規制された影響なのか、
どの試合もピリッとしない選手が多かったです。
バシッとした一本はなかなか出ず、GS連発でした。

これはルール改正の影響か、都内のレベルが拮抗しているのか、
色々な要因はあるかと思います。しかし世界レベルで男子の窮状を考えると、
この状況を打破するのは一筋縄ではいかない気がしました。

特に気になったのは講道学舎(日本学園)選手です。
講道学舎の選手はキビキビした動きと素早い攻撃、キレのある技術が特徴でした。
しかしどの選手も、伝統の柔道を継承しているようには見えず、低調な結果に終わりました。

今年も代表は国士舘が大勢を占め、足立学園が軽量級を制覇しました。
何気にぶっちー先生の弟が優勝していました。本戦での健闘を祈る!

ところで、各強豪高校の先生方は相変わらずエキサイトしていました。

何してんだコノヤロー!

一本だろー!

間合い詰めろバカヤロー!

絞め落とせコラ!

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アウトレイジの世界がココにもありましたsweat02

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2010年6月26日 (土)

補習科リターンズ!

職員時代はこちらで講道館通信なるものを更新していました。
退職後はもちろん更新できず、好評であった「補習科」の授業も
毎月第一水曜日に6階道場で細々と開催するのみでした。

今年度からは担当が「土曜日の成年部(大道場)」となりました。
大道場でフラフラしていますので、遠慮無く声を掛けてください。
乱取りでも技術指導でも承ります。

またこれを機に「補習科」の授業を再開します。
毎月、第1と第4土曜日、19時から大道場で開催します。

今日は久しぶりに授業を行いました。

次回は7/3ですね。お待ちしております。

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2010年6月16日 (水)

褒めて伸ばす or 叱って鍛える

ハンガリーでのネタが暫く続きます。

高野先輩の時代、筑波は小俣幸嗣先生が監督でした。
先輩曰く「学生時代、一回も褒めてもらったことがない」とのこと。
それに対して、小俣先生は

良かったね~人生の前半はそんなに褒めてもらったんだ?
筑波で社会の厳しさを学べてもっと良かったじゃない

という痛烈なお言葉。

思い返してみると、僕の時代は既に岡田監督に交代はしていましたが、
確かに小俣先生に褒められたような記憶がありません。

唯一あるとすれば、大学1年の夏合宿で、僕が先輩や先生方に
「ある変な絞技の講習」を行いました。
もちろんそれは袖車絞のことなんですが、1年生が技の講習をするという
変な場面だったので非常に緊張しました。
その時だけは、こんなことを言ってもらいました。

よし、今夜は山■香の部屋に泊まって良いぞgood

褒められたんだか、なんだか分かりませんがそんなことを言われました。
もちろん、学生の部屋から移動することはありませんでしたが・・・

足立学園の徳原先生も同様で、いつも「バカヤロウ!」「この野郎!」の連発で、
勝ってもぶん殴られたりしていたため、褒められない状況には慣れていたのかもしれません。

形で優勝した夜、僕たちはホテルのレストランで祝杯をあげていました。
すると、たまたま小俣先生もレストランに入ってきて、シャンパンをご馳走してくれました。

小室もたまには飲め!

ここは飲まないわけにはいかないと思い、グビッと(グラス1/5程度)飲みました。
最終的には高野先輩に飲んでもらいましたが・・・(下戸ですから)
さらにはもう一本、ワインを振る舞ってくれて、

もっと飲むか?もっと食え!

と10ユーロ紙幣まで出してくれました。
その時でさえ、一言も褒めてはくれませんでしたが、
そのワインがきっと褒めて、喜んでくれていたんだと、僕は思いました。

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良い演技だった、頑張ったな

そう言って褒めてもらえるよう、頑張ります!

柔道関節技入門―スペシャリストが明かす奥義のすべて (B・B MOOK 673)

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2010年6月13日 (日)

飛行機の重量制限に関する一考察

ハンガリーから帰国するときのお話

僕と高野先輩はマスターズに出場したこともあり、日本チームとは別便、
二人だけで帰国しましたairplane

そこで感じたこと。

JALと全柔連は提携しており、派遣される場合は基本的にJAL便で飛ばされます。
マイラーの僕としては、特定の航空会社を使ってくれた方がマイルも貯まりやすく、
ありがたいです。(ちなみに現在、JALは6万マイル、ANAは10万マイル貯まっています)

また今回は全柔連派遣ということもあり、専用のカウンターが設置され、
待つこともなくチェックインさせてもらいました。
しかも成田から経由する欧州各国(フランクフルト&アムステルダム)までは
通常20kgまでの荷物重量制限にプラスして20kgが許容されるのです。

最大クラスのスーツケースは大体6~8kgくらいあります。
それに僕の場合、形用の白道衣、試合用の青道衣、練習用の白道衣と3着持っていきました。
道衣だけでも7~8kgもあります。
そうなると道衣とスーツケースだけで15kg程になってしまい、殆どの場合20kgを超えます。
重量を超えてしまった場合、1kgあたりの超過料金を払わされます。
これは自己負担です。当然、1kg当たりの料金は距離に比例します。
短距離ではそうでもありませんが、長距離では相当な額になってしまいます。
Photo

ちなみに、僕の荷物は30kgもありました。
ハンガリーでは一切お土産は買わず、日本で注文しました。
それでもそれだけの重量になってしまうのです。

結局、帰路のハンガリーからアムステルダムの区間、超過料金を支払うことになりました。
二人で18kgくらい超過していたんですが、10kg分15000円程度、支払いました。
アムステルダムから成田までの区間はJAL便だったので免除、これは助かりました。

ところで、ふと疑問に思いました。
今回の日本選手団には100kgを超える方もいました。
50kgにも満たない女性もいます。

例えば・・・・
体重 50kg + 荷物30kg=80kg(10kgの荷物重量超過)
体重100kg+荷物20kg=120kg(超過料金無し)

これっておかしいと思います。
体重に関しては極端な例ですが、体重は度外視で、荷物の重量だけなんです。
さすがにチェックインカウンターで体重まで測定したら、色々と問題はあるでしょうが、
階級別競技である柔道、しかも僕は現地で減量もしたので、余計に疑問符が付きました。

結局、何が言いたいのかというと、新しい超軽量スーツケース買ってもいいか?
という遠回しなアピールです。

柔道関節技入門―スペシャリストが明かす奥義のすべて (B・B MOOK 673)

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2010年6月11日 (金)

全日本実業団(後編)

3回戦 関西医療学園戦

3回戦ともなると、チームも次第に淘汰され、厳しい戦いになっていきました。
試合も連続するようになり、スタミナ配分も重要な戦術になってきます。

先鋒の伊藤は、これまでの汚名を返上すべく気合いの入った試合を展開し、
有効、技ありを奪って優勢勝ち。この1勝が結果的に我がチームの決定打となりました。

試合前、関西医療はオーダーを変更した。
高橋「向こうは次鋒を代えてきたぞ、軽量級が入ったから絶対に取ってこいよ!」

相手が誰であれ、ここからの勝負は次鋒の僕と、中堅・田崎が取りに行くしかない。
相手が軽量級であれば尚のこと、一本勝ちしなければならない!

そして試合開始、相手は20歳の重量級。高橋はなんのデータを教えてきたのか、意味が分からない。若く勢いのある重量級選手は、積極的に奥襟を持とうと前に出てきます。
奥襟を持たれては、一気に巻き込まれてしまうので、必死で捌きます。

ところで、最近の試合では「力を抜く」ということを心掛けています。
スタミナも体力も低下の一途です。
現役時代と同じ動きをしていてはすぐにバテてしまいます。
ある程度のところでは肩の力を抜き、いけるときは一気に極める。
1試合ごとのペース配分もそうですが、
今回は大会全体を通してもペース配分をしました。

試合に戻ります。肩の力を抜くことで、少しだけ、僕の姿勢も良くなっていきます。
姿勢が良くなると投技も決まるようになります。
しかし、何で投げようか?頭の中で決めあぐねていましたが、身体が反応してくれました。相手が僕の奥襟を掴んだ瞬間、前に出ようと重心が迫ってきました。
僕はそれを避けるように横巴で滑り込みます。
一瞬、相手の重さに耐えかねたので、両足で支えます。
すると相手の身体はキレイに弧を描き、畳に背を着けます。
巴投で一本勝ち!チームは序盤2-0でリードを広げます。

あとは老獪な後衛陣、中堅・田崎、副将・高橋が無難に引き分け、チームを勝利に導きます。
大将・針谷は序盤で豪快に一本負け。
しかしこれは、チームのキャプテンとして僕が指示をしました。
この試合の直後、休む間もなくセンコーとの対戦が控えていました。
すでに勝利が決まっている消化試合で、残り少ないスタミナを浪費して欲しくなかったのです。
優しい性格とは裏腹に、勝負事には気の強い針谷、彼の名誉のため一応、書かせてもらいました。

チームはここでベスト16。
別に目指してはいませんが、2部に昇格するベスト8まであと1勝と迫りました。

4回戦 センコー
いよいよ4回戦、センコーの選手は
平均年齢23.1歳、平均体重100kg!
年齢差は10歳、体重差は20kgの大差があります。
足立学園時代、僕らは70kg平均で全国大会に出ていました。
なので体重差はそれほど気にしませんが、今現在は年齢差がとてもきついです。

この相手には120%のチーム力を出し切れなければ勝てません。

ちなみにセンコーは社員さんを動員した大応援団が声援を送っています。

先鋒・伊藤はなんとか失点せずに次に繋げたいところですが、体力負けはいかんともしがたく優勢負け。
伊藤の得意技は変形の肩車だけに、新ルールによって大ダメージを受けたのは
間違いありません。

こうなると僕は勝たなければなりません。引き分けはチームの負けと同じです。
これまで体力を温存してこられた分、残りの試合は気にせず爆発せねばなりません。
そうは言っても相手の鈴木選手は22歳、104kg、東海大出身、そう易々と勝たせてくれません。
むしろ負けそうです。
僕の秘策はマスターズに続いて「内股透かし」です。
「こんな小さいヤツ、一発で仕留めてやるよ」そう思ってくれたらしめたモノです。

しかし、鈴木選手は慎重でした。とても慎重でした。
最初こそ、ガツンと来ましたが、それ以降は組み勝っていても攻めてきません。
僕の方も、寝技は嫌われ、立ち技でも一定の距離をキープされていては
懐に入りきれません。元々、背負投や足技などは下手なのです。

終盤はワザと組ませ、強引にでも内股透かしを狙いましたが不発、
体力の限界まで動き回りましたが、引き分けてしまいました。万事休す!

しかしここで中堅・田崎がポイゲの意地を見せました。
相手が前に出て圧力を掛けてくるところ「切れ味抜群、狙い通りの袖釣込腰(自称)」
で有効を奪い、優勢勝ち。
わざわざ北海道から出てきただけあって、勝負感は抜群です。
足立3中時代も彼は国士舘、弦巻と対戦して必ず勝ってきてくれました。頼もしい男です。

内容では負けていますが1-1の同点に戻した我がチーム。
高橋は「一か八か、一発狙ってくるからな!」と言い残し、試合に臨みます。
メンバーはあまり期待していませんでしたが、一縷の望みを掛けます。

そして序盤、大内刈!

が空を切り、自滅して技あり。そのまま抑え込まれて一本負け。
同時にチームの敗戦も決まりました。

高橋、何がしたかったのか分かりません・・・

つづく針谷も一矢報いようと頑張りましたが、接近戦からの掬投で派手に散りました。
こうして、結果的には1-3でセンコーに敗戦、チームはベスト16となりました。

大会には徳原先生や足立学園の足立先生、またメンバーの家族などが応援に駆けつけてくれました。
また足立学園の先輩方も試合場脇で声援を送ってくれたりと、非常に楽しく試合ができました。
メンバーに代わり、応援していただいた全ての方々に御礼申し上げます。
ありがとうございました。
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来年は四国での開催という噂です。(情報お持ちの方、投稿お願いします。)
若干1名「四国なら行かない!絶対行かない!」と駄々をこねる人間もいますが・・・
行くか?行っちゃうのか?!

敗戦後、むしろこれからが本番とばかりに牛角に直行!
その後、大谷田明神の湯spaで疲れを癒し、再び焼き鳥「柔」で飲み直し、一日を終わりました。
試合、焼き肉、温泉、焼き鳥と、非常に充実した一日でした。

9/20は東日本実業団(於:講道館)が開催されます。
昨年3位になったことで、2部昇格しましたが、今回は2チーム出場の予定です。
今回は3部優勝を本気で狙います!応援宜しくお願いします。

追伸:今回は相手の段位が低く、昇段用のポイントは一切稼げませんでした。無念sweat02

柔道関節技入門―スペシャリストが明かす奥義のすべて (B・B MOOK 673)

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2010年6月 9日 (水)

「関節技入門」発売!

いよいよ本日、柏崎先生と共著で作成した「関節技入門」が発売されます。

これは前作「絞め技入門」に続くモノですが、今回はより実戦的な内容になっています。
入門編というよりは「ザ・関節技」という感じでしょうか。
収録していないのは跳びつきの腕挫十字固くらいなモノです。

単に極まった形だけではなく、体勢別、極めるポイント、他の固技からの移行など
沢山の内容に網羅されています。

内容はザッと以下のような構成になっています。

  1. 技名称と基本形
  2. 十字固&腕緘のポイントと基本練習
  3. 四つん這い・腹這いの相手を極める
  4. 下から相手を極める
  5. 四つん這いから相手を極める
  6. 抑え込みから変化して極める
  7. 絞め技から変化して極める
  8. 立ち姿勢から極める
  9. 防御への対処法

また特筆すべきは、携帯のバーコードリーダーで読み込むと専用のサイトにジャンプし、
動画を見ることができます。(有料)
アマゾンなら配送料無料!
最短で翌日届きます。downdown

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2010年6月 6日 (日)

全日本実業団(前編)

またみんなでチーム組んで試合やりたいねbeerwink

そんな思いから始まったこの企画、昨年9月の東日本実業団に引き続き、
今年は東京開催ということで全日本実業団の3部に挑戦してきました。

前回、北海道在住ということで敢えて誘わなかった真のポイゲ・田崎氏(道都大学監督)から
「なんで俺を誘わないんだannoy
という強い抗議があり、それならばと本当に北海道から来てもらい、
メンバーも充実させて5人制の3部に挑戦しました。

メンバーは以下のとおりです。

先鋒 : 伊藤(会社員:全日本実業個人優勝)
次鋒 : 5669(形&マスターズチャンプ)
中堅 : 田崎(道都大監督:インターハイ2回出場など)
副将 : 高橋(刑務官:インターハイ3位、東京学生優勝)
大将 : 針谷(柔道整復師:講道館杯出場)
補欠 : 菊田(会社員:全日本学生ベスト8)
補欠 : 岡本(会社員:B柔術茶帯)

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全員が足立学園の同級生、33歳になる代です。

他のチームと比べ、平均年齢は明らかに高いです。

さて、朝8:30の現地集合には「娘が中耳炎になったから病院に行く」という菊田、
いつも時間にルーズな伊藤と、「道衣を持って出るのを忘れた」という高橋が大幅に遅刻、
第1試合だったために、アップをする間もなく1回戦を迎えます。

今回はサプライズゲストとして恩師でもあり本物の監督・徳原勉先生(足立学園教諭)
をお招きしました。
また僕の教員時代の同期でもある足立学園の足立先生も応援に来てくれました。
応援ありがとうございます!
徳原先生の指示の元、久しぶりの緊張感を漂わせながら初戦を迎えます。

1回戦:東北大学柔道クラブ
東北大学といえば国立大学、寝技を主体とした高専柔道を受け継ぐ集団
しかしこちらも寝技には自信があります。
先鋒の伊藤は、僕と打ち込みパートナーだった男、寝技にも絶対の自信があります。
その伊藤があっという間に抑え込まれて一本負け、チームに緊張感が走ります。
この「腹包み」は最近女子選手を中心に流行している技で、
柔道固技上達法 中巻 [DVD]に収録されています。
またこの腹包み対策として腕挫腋固でのカウンターが
柔道固技上達法 下巻 [DVD]に収録されています。
日々進化する技術に取り残されないよう、勉強することを怠らなければこの敗戦もなかったでしょう。
この教訓と「遅刻の制裁」という意味を込め、敗戦の動画を掲載します。

僕はというと、アップもしていないのに動けるわけもなく、
寝技勝負に付き合ってしまうと疲れるので、この一戦は流し、後陣に任せました。

その後、中堅・田崎、副将・高橋がきっちり得点を挽回、大将・針谷は
相手の肩車により反則勝ち。
結果3-1で初戦を突破しました。

途中、最初は静かだった徳原先生もエキサイトし始めメンバーに緊張が走りましたsweat02
失点を計上した伊藤は試合後、腕立て伏せを命じられていました(笑)

ちなみに、大将・針谷は昨年9月の東日本実業団以来の道衣だったそうです。
その間、一度も練習していないというその姿勢に感服です。

1回戦の教訓
遅刻はしないのが大人
常識
もう若くないからアップはしっかりやろう

ところで、今大会は新ルールが執行されていますが、至る所で反則負けになったケースがありました。
競技をする上で、ルールを遵守し適応することはもちろんですが、
その変化に、選手も審判もついていくのがやっとという現状があります。
また少しでも足に触れると「あ~反則負けだ!」と罵り合う姿は、見苦しくもありました。
このルール改正は「本来の柔道に戻すための改正」だと解釈しています、
そうであるならば、応援する姿も「本来あるべき柔道家の姿」であって欲しいと思います。
あと第6試合場しか判りませんが、また寝技への「待て」が早くなってきていませんか?

2回戦:東京電力
1回戦の教訓を生かし、しっかりとアップをしてから挑んだ2回戦
東日本から2連敗を喫している伊藤が背水の陣で挑みます。
正直、3連敗したら岡本と交代させるつもりでしたが、気を吐いて背負投一本勝ち!
唯一の重量級選手と対戦した僕も、背負投で一本勝ち。
『背負投で一本勝ち』というのは2006年の台湾国際以来の珍事です。

その後も中堅・田崎が取り敢えず載っかっているだけのような縦四方固めで一本勝ち、
副将・高橋は伝家の宝刀「帯取返」から崩袈裟固で一本勝ち、
大将・針谷も引き込んで横返しからの肩固で一本勝ちと、
初戦では見られなかった巧みな寝技で快勝、5-0で3回戦へとコマを進めました!

高ぶる士気とは裏腹に、後半へのスタミナが心配な後半へとつづく

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2010年6月 3日 (木)

形と乱取りの融合(IJF世界グランドマスターズ:後編)

決勝:AYVAZOV(RUS) 一本勝ち(合せ技)
いよ いよ最後の試合、そしておそらく最強の難敵です。
いつも以上に力まず、力で対抗しないことを心掛けます。
実際に組んでみると、いとも簡単に組み手を切られてしまいます。
日本でも力が強い人がいますが、その域を更に超えています。
振り回され、組み潰されてしまいます。
寝技に引き込んだら、ひょいっと持ち上げられてしまいました。

何も出来ない・・・・・

反則を受けてしまうのは時間の問題でした。
それでも僕は冷静でした。ただ打つ手がありませんでした。
全く組ませてもらえないのです。
そして浅い内股を連発して技数を稼いできます。

その時・・・・・・

「透かせ!」

高野先輩の声でした。大歓声の中でも、ハッキリと聞こえました。
内股透かしは指導者になって身についた、難易度の高い技術です。
しかし当然ながら、リスクも大きいです。払腰に変化されたら終わりです。
 
しかしもう、ヤルしかありませんでした。
ギリギリまで相手に近寄り、寸前で足を上げてかわします。
 
良い感じで透かすことが出来ましたが、極めが甘く、尻もちを着かせたところで逃げられてしまいました。

最大のチャンスを逃してしまいます。
しかし、組めない以上はもう、これに賭けるしかありません。
 
もう一度、今度は更に危険な位置まで間を詰めます。
小外刈で牽制し、内股には絶好の間合いを作っていきます。危険な賭けでした。
 
今度こそ!
相手の右足が僕の左足を跳ね上げる瞬間、僅かに相手の力を感じながら、
更に大きく足を上げていきます。股関節の柔軟性には自信がありました。
最後、引き手をしっかりと引き、極めなければ意味がありません。
相手は反則負けになりそうなほど、頭を突っ込んでいきます。
しかし僕も大きく崩れてしまいます。
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次の瞬間、僕は片脚で必死に踏ん張り、相手に跨るような体勢で着地します。

「技あり!」

内股透かしは「技あり」と判定されました。
しかし、このチャンスを逃す分けにはいきません。
腕挫腕固の要領で、肘を極めつつ、縦四方固めに極めます。
 
ここで逃がしたら猛反撃をされるのは間違いありません。
このパワーで追い込まれたら堪ったモンではありません。
渾身の力で肘に圧力を掛けます。
 
相手は、スタミナが尽きたのか、あるいは頭を強打したのか、殆ど動くことはなく、
20秒が経過し、「合せ技一本」となりました。
 
まさに起死回生となる内股透かしからの逆転劇。
相手も絶対に勝てるという自信があったのでしょう、悔しがり、なかなか起き上がっては来ません。
 
こうして、僕は形に続き、試合でもshine優勝shineを果たすことができ、
形と乱取り試合の2冠を達成することが出来ました。
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そして今回の決勝も、高野先輩の一言によって救われたのです。
なぜ、あの時「透かせ!」の言葉だけがハッキリと耳に届いたのかは分かりません。
でもハッキリを聞こえました。
あの試合は間違いなく、内股透かしがなければ状況を打破することが出来ませんでした。

こうして、僕のハンガリー遠征での試合は全て終了、その結果は最良のものとなりました。
10年前、ハンガリー国際に出場したときも、袖車絞とコムロックだけで優勝することが出来ました。
ハンガリーは僕にとって相性が良いのかもしれません。
試合後、高野先輩と温泉に行きspaマッサージを受けて疲れを癒しました。
(ハンガリーは温泉が有名なのですspa

最後に試合のダイジェストをどうぞ。
今回は応援に駆けつけてくれた高野先輩のご家族に撮影してもらいました。
「とれぃ!」「じゃぱ~ん!」など(笑)
日の丸ハチマキに、日の丸扇子も掲げ、熱い応援を送っていただきました。
ありがとうございます!

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2010年6月 2日 (水)

形と乱取りの融合(IJF世界グランドマスターズ:前編)

形の大会2日目、日本チームは「講道館護身術」と「極の形」のペアが連覇を達成、
第1回目と連続して全種目制覇が達成され、幕を閉じました。

昨年は形の大会のみでしたが、その時は観客が少なかったらしく、
IJFはマスターズをその直後に配し、規模の拡大を計りました。

マスターズの参加者は1000人を超えます。
中高年の女性も多く参加しており、日本人柔道家には珍しく映りました。

僕はというと、当初、形の大会がなくともマスターズに出ようかと思っていました。
なので、今回の2大会同時開催は好都合と真っ先にエントリーしました。

しかし・・・

僕がハンガリーに行ったのは形の大会に出るためです。
マスターズはオマケです。
怪我をしたら形に影響してしまうので、乱取り稽古は禁じられていました。
当然、稽古不足です。

体重も最大で76kgにまで増えていました。
前日計量だったので、形終了後、必死に汗をかき、断食をしてパスはしましたが、
稽古不足の上に、無理な減量で更にコンディションは悪くなっていました。

そして試合です。

今回の試合は足に触れることが出来ない新ルールで行われました。
もちろん、僕も初めての経験です。

まず感じたのは、組み際が怖くないと言うこと。
足を取られたり、潜り込まれることがないので安心して組めます。
そして相手の技は全然怖くないです。
マスターズ世代ですから新ルールへの対応が遅れているのでしょう。
新しい技をモノにするのも時間が必要です。

ただ、僕も絶対的に稽古不足というマイナス面を否定できません。

1回戦:KULIKOV(RUS) 一本勝ち(肩固)
ロシアの選手はとにかく力が強いです。
2度、肩固と袖車絞の複合技を仕掛けますが耐えられてしまいました。
そこで攻め手を変え、横返しで潜り込むと一気に返し抑え込み!
畳が滑るので徐々に場外にずれていきますが、なんとか抑えきって一本勝ち。
とにかく身体が動かず、すぐに息が上がってしまいます。明らかな稽古不足。
結果的にはこの選手、敗者復活を勝ち上がり、3位になっていました。

2回戦:NABARRA(FRA) 優勢勝ち(技あり)
ゼッケンには「ROU(ルーマニア)」と表記されていますが、フランスの選手です。
道衣が小さかったらしく、審判に取り替えを命じられていました。
さてこの試合は序盤に内股で跳ね上げ、技ありを奪取、そのまま腕挫十字固に
移行しますが場外となり、好機を逃がしてしまいました。
そこからは非常に悪い内容です。(だから今回はダイジェストにしました)
時間を稼ぎ、逃げ切りを計りました。相手もバテていたので、あまり追ってきません。
最後は飛び掛かってくるのを利用して巴投げで駄目を押し、逃げ切りました。
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準決勝:DECKER(SWE) 一本勝ち(袖車絞)
もうかなり体力が無くなっていました。
力が出ないので、より一層力まないことを心掛けました。
序盤からあまり深追いせず、ゴールデンスコアも戦えるようペース配分をしました。
要所で跳び十字、巴十字、腕挫腕固などを仕掛けますが、
相手の腕力ももの凄く、極めきれないままゴールデンスコアへ。
相手の疲れもハッキリしていたので、こちらからペースを上げていきます。
そして絶対的な切り札・肩固からの袖車絞で一本勝ち、決勝進出を決めます。

つづく

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2010年6月 1日 (火)

2010 世界「形」選手権大会を終えて

無事に帰国し、通常の生活に戻りました。

大会が近づくにつれ、ただならぬプレッシャーを感じつつ、現地に入りました。
全5種目制覇は日本柔道の至上命題です。僕らの「固の形」も例外ではありません。

日本ではGWと出発直前に合宿を行い、何度も模擬演技と採点、演技の調整を行いました。
その中で「本当の技の理合い」と「見せるための演技」の狭間で非常にに苦しみました。
多くの先生方に、沢山のことを言われてしまい、混乱してしまったのです。

主に指摘され続けたことは以下の通り。

  • 近間が近い
  • 自然体が自然じゃない
  • 受けの勢いがない

もう何が「自然」なのかすら分からなくなっていました。
そして最終的にたどり着いたのが『自分たちが思ったようにやり抜く』という
ある種、開き直りの境地でした。
そこからは、自分たちのスタイルも確定し、不安に思うこともありませんでした。

「受けに勢いがない」というのは、高野先輩が体力を温存していただけなので、
それほど心配していませんでした。
更に本番ではいつもの2割り増しで動いてくれます。
事実、IJFからもらった写真では、高野先輩が一瞬浮くほど、激しく動いています。
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心地よい緊張感と抜群の集中力で、予選をトップ通過した僕たちは、
自信を持って決勝の舞台に臨みました。

そこに山場があったのです。
決勝の演技中、絞技が終わった場面です。
僕が定位置に戻り、位取りをして服装を正す動作するとき、
一瞬『あれ?戻る位置が遠かったかな?』と思いました。
その場面の距離を、どうこう考えることはあまり重要ではない場面です。
そして次の一瞬『あれ?次に何をしたらいいのだろう?』頭が真っ白になります。

世界選手権決勝の舞台、いつも気にならないことが気になり、一瞬パニックになったのです。

その時フッと前を見ると、いつもは見ないような鋭い眼光が僕を見つめていました。高野先輩です。
後日談ですが、先輩は僕の視線が彷徨い動揺した一瞬を敏感に察知したそうです。

『大丈夫だ!落ち着け』

高野先輩はじっと僕を見据え、ゆっくりと僕を促すように服装を正しました。
そこでようやく僕は我に返り、次の動作に移りました。

視線を交わしたのはほんの一瞬で、1秒にも満たないような時間です。
ビデオでも確認はできませんでした。
でも確かに僕は、高野先輩とアイコンタクトで意思の疎通を図ることができました。
あの時、そのまま慌てていたらと思うと、ゾッとしますsweat02

絶対的な世界王者だった先代の中橋先輩&松本ペアが引退し、僕たちが代わって代表になりました。
松井勲監督曰は今回の結果をこう振り返りこう語っていました。
「投は心配だった。固はあきらめてた。」

ユーモアと毒に満ちあふれた賛辞が印象的です(笑)
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高野先輩は「中橋ペアは受けを表現している、俺たちは小室の取りを表現する」
と言ってくれました。
東京予選、全日本、代表選考会、世界選手権と4戦全勝(負け無し)で
世界のトップに登り詰めました。辰吉丈一郎よりも早い王座奪取です♪
結成して僅か1年程度のペアでですが、お互いを尊重し、長所を発揮し、
個性のあるペアに仕上がっていったと思います。

来年はブラジルでの開催が検討されているようです。
まずは東京都の選考会、全日本2連覇、そしてブラジルです!

予選の演技はこちらをご覧下さい→ YouTube

また大会の公式記録はこちらのPDFファイルでご覧になれます。

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